長い一日
2020
昨日は娘夫婦とミナペルホネン展へ、清澄白河まで。朝日新聞の毎週日曜日、「日曜に想う」の記事の挿絵でも皆川明氏が登場してますね。
これより前のシリーズでミナペルホネンとしてテキスタイルの挿絵のときに、ちょっとおしゃれで「ミナペルホネン」て何だろう??と興味を持ったのが始まりだったような・・・。せっせとテキスタイルの挿絵を切り抜いて集めていたのに・・・
何故だか、取っておいても何をするという訳じゃなし、と捨ててしまったのが悔やまれます。こんなプリントだったり、織物だったり、刺繍だったり。
「森」と位置付けたスペースはズラリと洋服が林立・・・
このスカートのドット柄。ズームアップ!
機械の刺繍ですが、一つとして全く同じ円形ではなく、しかも一つ刺繍するのに9分37秒(だったかな?)かかるとか。ここまでのこだわりの意味が私には理解できませんが・・・。
こんな看板が。
「ミナを着る風景
本日のテーマ
ドット
*ドットをテーマにコーディネイトされた洋服を身に着けた方々が、展覧会場にいます。展覧会の風景の一部としてお楽しみください。
*本プログラムは事前申込制です。詳しくは特設ホームページをご覧ください。」
そういうことだったのね!
そういえばそこかしこにドットの柄のワンピースとかを着て歩いているのを見かけました。
「なかなか高価なものでしょうけど、結構着て来る人っているんだ!」
とか思っていました!
貸し出ししていたんですね~
昨日はお天気も良く、カラフルな展示物を楽しんだ後も、清澄白河周辺を娘婿の先導で歩いた、歩いた・・・
先ずは腹ごしらえにと入った mamma cafe 151A
「一期一会」にかけているのかな?私が食べたのは鯖の西京漬けランチ。ご飯は五分搗き米。煎りぬかのふりかけなんかがあったりして、有機栽培のこだわり食堂といったところです。
スカイツリーを眺めながら次に行ったところは
「リカシツ」という雑貨屋さん。
想像してた通り、昔、理科の実験で使ったビーカーや試験官が花入れになったり、器になったり・・・。
こんな古びた建物の一角にあります。
ここまできたので、去年も行った「ババグーリ」へ。
気になっていたセーターはなかった・・・
次はコーヒーでもと、歩いていたらふと立ち止まった婿殿。ん?なに?
中からお店の人が愛想よく出てきて
「どうぞ、どうぞ」といざなう・・・。左がここの店主であり製作者。かなりの話し好き。
「MAKOO」というブランドでリサイクルレザーを使ってバッグや小物を作っているところです。店舗というより製作所、という感じでしょうか。
私には何が何だかわからないところでしたが婿は前からこのバッグが欲しかったんだとか・・・。NHKでこんな番組が放送されていたんですって?
そこで肩に掛けているバッグがここのものだそうです。
この本の表紙になっていたのはちっとも知らず、なんだかネットで注文が増えたと思ったら・・・ということだったようです。
話し好きな店主さんと気さくな店員さんとおしゃべりな娘がドッキングしたものだからさあ大変!話も盛り上がり、いつの間にか外は真っ暗。
「じゃあ、お誕生日プレゼントにそれ買ってあげる!」ということでお開き。
「もう遅いけどコーヒー行く?」
と、去年も行ったブルーボトルカフェ6時に入ったけど30分待ち。
頼んだカフェオレは可愛かった!
さあ、これで帰りましょうと、席を立っていつもの探し物が始まった!
ポケットに入れたはずのスイカがない!
リュックの中を全部出して見たけどない!!
あ~落としちゃったのかな??
2,000円程チャージしたから2,500円くらいあったかな?
しょうがない、切符買って帰るわ!でもスイカを入れてた革のパスケースが好きだったんだけどな~と私はあきらめていたのですが娘たちは、
「え~!行ったところ、全部聞いてみようよ!」と先ず現代美術館に電話を掛けてくれた。
もちろん無し。
食事をしたところも電話したけどもう出ない。
「いいよ、いいよ。諦めるから」
「え!ダメだよ、諦めちゃ!」
この娘、この間自分が社員証を失くしてしまい、拾ってくれた人がいて一週間後に見つかったという経験をしたばかり。
ああ、この娘にしてこの親あり!
「別にもういいよ!」
と言いながら、さっきの「リカシツ」の前を通る。
閉店はしていたけど明かりがついて人の気配がしたので思い切って落とし物はなかったか聞いてみたりしました。
あるわけないし・・・。
でも出て数歩歩いて行ったら中から店員さんが追いかけて声をかけてくれました。
「すぐそこをまっすぐ行って左に曲がったところに交番がありますから、そこで聞いてみたらどうですか?」と。
私は全く期待もしていませんでしたがせっかくのお声がけ、交番に行ってみました。
訳を話して一日この近辺を歩き回っていたことなど・・・。
お巡りさん、やおらあちこち電話して
「あ~そうですか!ん?PASMO?」とか・・(PASMOじゃないしスイカだし)
「そうですか、もう上がっちゃってますか・・」とか。
もう一人のお巡りさんの説明が入ります。
「上がってるとは交番に届けられたものをずっと交番に置いておけないので警察署に集められるということです」
「は~そうですか・・」
というやり取りをしながらとりあえず遺失物届を書き、もしも見つかったとしてもまたここまで来るのは面倒だなあ~なんて思っていたら、電話を終えて
「もしかしたら該当するようなものが署にあげられているようです」
「え?PASMOじゃなくて、スイカですか?」
「そうです、ブルーのパスケースに入った・・・」
「え~!それかも!!」
「でも確証はありませんので、あまり期待しないでください」
と言われ、ここから歩いたら10分ぐらいという「深川警察署」まで行ってきました!
あ~、昨日は風もなく穏やかな日だったからよかった~!!
到着して受付で
「あの、交番で落とし物を・・」と言った途端に
「あ~パスケースね!」と言いながら
「そちらに掛けてください」と言われ、もったいつけてビニールの袋に入っているものを持って来て
「これですか?」と・・・。
「あ~、これです!!」
いや~久しぶりの再会(笑)。どこか懐かしい・・。
「どこにあったんでしょうか?」
「現代美術館の前の公園だそうですよ。その近くの交番に届けてくれました。渡してくれたらいいからとお名前は言って行かなかったそうです」
「そうなんですか!!もうあきらめるところでした。本当にありがとうございました!!」
「この辺では結構、物が見つかるんですよ!下町の人情ですかね~」
「はあ、そうですね~」
・・・という顛末の長い一日でした。
娘たちにも感謝です。
私一人だったら絶対あきらめて帰ってました!!
それと「リカシツ」の店員さん。その方が交番を教えてくれなかったら・・・
そしてもちろん拾ってくださった方。
深川の人情に触れた冬の一日でした。